近年、情報が氾濫することで「自分はどうありたいか」という生き方にとって大切な本質を見失ってしまう方が多いように感じます。
それは「こうすることがいいんですよ」とばかりにライフスタイル提案やビジネスモデル提案を多くのメディアや会社が発信することが当たり前になることで、その情報に振り回されて不安になったり、自分が見えなくなり悩んでしまったりするためかもしれません。
「こんな暮らしが素敵なんですよ」
「こんな仕事の仕方が理想なんですよ」
「こんな生き方を○○スタイルといって高感度な人たちが取り入れています」
このような「こうあるべき」に自分が当てはまっていないときに、それまでの自分に多くの不満を持つわけではなかったのに、「自分はこのままでいいのだろうか」と不安になったり、焦燥感に襲われて自信がなくなってしまったり。
また、自分が得ていないものを得ている人を見ると、その人がすべてを手に入れているように見えてきて、悩んだり羨んだりして余計にこのままではいけないと思い込んでしまいます。
けれども、誰かの描いた理想や幸福は自分のものとは違います。
「何にもとらわれず夢を持って自由に飛び回れる人がキラキラして素敵」と思っても、子供がいたらまずは子育てが先ですし、逆に自分を優先してしまったら家族の絆が築けません。
「華やかで高給の仕事に就く人が羨ましい」と思っても、その分とても責任が重かったり、拘束時間が長かったりと、家族の犠牲の上に成り立っているかもしれません。もちろん華やかであるほどお付き合いも多くなるので、出費もかさみます。
「素敵なパートナーがいて羨ましい」と羨んでも、分かり合うまでに喧嘩したり苦労したり、実りのある苦労をしてきた結果として、現在のいい関係が築けただけかもしれません。
メディアで目にするスタイルはあくまでも「誰かのなりたい自分の像」でしかありません。
人の生き方やスタイルを羨んだりコピーしていると、本来の自分の気持ちとは違った方向に進んでしまうことになりかねません。
仕事も、生き方も、家族のことも、あなたは自身はどうしたいのか。
人や何かと比べて、自分の気持ちと向き合うことを忘れていないか。
大切なのは自分の仕事や生活において独自の「こうなりたい」という理想を持つことです。
人が提案する価値観に惑わされないためにも、常に「まず自分はどうしたいのか」を考えることが大事ですね。