最近「不安」という言葉を耳にして気になり、どんな意味があるのか考えてみました。
ひとつは、食品衛生管理責任者の講習を受けに行った際に、講師の方から。
ある時、銀座の老舗店の有名シェフを見かけた際に、きっちりと手に白手袋をはめて包丁ケースを持って歩いていたそうです。
なぜかというと、手の傷は食中毒(黄色ブドウ球菌食中毒)の原因になります。日常生活での小さなケガ一つも侮れません。
講師の方は「さすがは一流のシェフ。意識の高さに感心した」と思ったそうです。
ふたつ目は、ある外科医師のお話。
手術をやり遂げた自信があった患者さんの病気が再発してしまい、あっという間に亡くなってしまったそうです。その経験を通して「確実はなく、不安だからこそ常に万全の準備をして、急がずじっくり取り組んでいる」とのことでした。
不安や心配は度を超してしまうと、自分の行動の邪魔をする「思い癖」になってしまいます。
そうならないように、常に理性で分析して冷静に取り組むことで「不安」は「謙虚さ」に変わります。そして、不安や心配が現実にならないよう、あらゆる事態に対処する準備ができるようになります。きちんと向き合うことでとでどんなことも自分の味方にできるということですね。
自分にとって越えられないことは決してやってきません。
この世の中では自分の成長のために必要なことしか起きないので、不安があるなら常に備えればいいだけのことです。
それができるか、できないか、そこに大きな違いがあります。
だからこそ、感情に振り回されないように、そこにどんな意味があり、どう対処すればいいのか、常に奢らずに真摯に取り組んでいく自分であれば、必ず乗り越えられ自分の糧になっていくのです。
仕事でも人間関係でも、家族のことも不安や心配は成長を促す自分の味方。
常に「考える」ことでマイナスの思い癖から卒業して、よりよい学びにしていきましょう。