4月は新たなスタートの月。
だからこそなかなか新たな環境の状況を把握するまで、期待に応えようとして疲れてしまったり、何となく違和感を感じて話がはずまなかったり、コミュニケーションが思うようにいかず、人間関係で苦労することが多いという話をよく聞きます。
けれども、人は人と関わることから多くを学ぶために生まれてきたと言っても過言でありません。
自分が生きていく上で意味のないことは決しておきませんので、常に周りや自分の行動を冷静に理性で分析することで解決法が見えてきます。
コミュニケーションだけでなくすべてのことが思うようにいかない理由は自分だけを大事に思う気持ちから卒業出来ないことにあります。
この「自分だけを大事に思う」というのは我儘や自分勝手、ずるい、卑怯、バレなければいい、など子供の様な人の事を云うのではなく、保身重視になるということです。
よく日常で目にする例として、ひと言多い人は相手に認められたい、褒められたい、評価されたい、という自分を分かってほしい、受け入れて欲しいという気持ちが先立ってしまい、相手を理解するゆとりがありません。
逆に言葉が足りない人は失敗したくない、恥をかきたくない、人からこう思われたくない、と自分のスタイルを守ることでいっぱいいっぱいになってしまい、これもまた相手の立場になることが二の次になってしまいます。
この「ひと言」多い、足りないは「行動」に置き換えても同じことです。
気が利かない人と思われたくない気持ちが強すぎて、相手の気持ちを考えずに先走ってお節介になったり、出過ぎた行動をとってしまったり、頼まれてもいないのに余計なことをしてでしゃばりと思われたらどうしよう、などと気にしすぎて何も行動せず気が利かないと思われてしまったり、自分だったら放っておいてほしいから、聞かれるまで何も言わなくていいかなどと独自の判断の結果、相手を不安にさせてしまったり・・・などですね。
つまり、本当に相手のためになることは何かを考え、応えられる想像力、人間力を身につけることができてはじめて人と心が通じ、相手も自分も気持ちよく在ることができます。
「自分を勘定に入れない」
この動機があるかどうかです。
動機ひとつで応えが大きく変わります。
こんなところにもカルマが働きます。
良い種を撒くと良い花が咲くのです。
※「ジブンヲカンジョウニ入レズニ」
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節です。
このご時世だからこそ、未来と自分の生き方を見つめなおすためにも、もう一度じっくりと読みたいですね。