過ぎた話になってしまいますが、
6月5日の「世界環境デー」にリュック・ベッソン総指揮によるドキュメンタリー映画「
HOME〜空から見た地球〜」が放映され、やっと見ることができました。
この映画は環境問題への関心を高めることを目的としていて映画館やテレビやインターネットで無料放映され、このほか世界各地の屋外イベント会場での上映されるなど、一大エコイベントになったそうです。(画像はパリでの屋外上映風景です)
ちょうどこの映画の監督である航空写真家
ヤン・アルテュス・ベルトラン氏の
「LA TERRE VUE DU CIEL」(空から見た地球)という映画をフランスで観たことがあるのですが、とても素晴らしいものでした。
そしてこちらをさらにパワーアップしたものが今回の「HOME」でした。
環境をテーマにした映画では「不都合な真実」なども観ましたが、「HOME」は美しい画像を通して、観る者に訴えかけてくる強いものがありました。
今人類は地球が誕生して以来40億年の財産を20万年で自分たちのものにして、ここ2万年で定住することを覚え、1万年前から農業を覚え食の安定から文化が生まれ、そして近代では石油という地下資源を絞りとり、いわゆる豊かな生活を日々送っています。
とはいえ、今でも15億の人々が地球の四季に即した自然の恵みを受けての生活をしていて、その数は先進国のすべての人口よりも多いということです。
先進国に住む私たちには、責任があります。
いうなれば、カルマです。
私たちの日々の生活が排出する二酸化炭素、電化製品による熱、それだけでなく環境汚染など、数え上げたらきりがありませんが、豊かで、贅沢で、便利さを追求したそのカルマの清算を性急に求めらています。
同じ地球に住む生き物として、今一番大事なことは個人や国の利益ではなく、私たちの住む地球=HOMEを守ることだというメッセージがとても分かりやすく説明されています。
映画の中でも、
「何を失ったかでなく、何が残っているか。」
「知恵のある消費者になること。」
などをうたっています。
私たちはいきなり大自然に生きる民族のように暮せと言ってもそれは到底不可能ですが、日々の生活からごみを出さない、リサイクルできるものしか買わない、公共の交通機関を利用する、食べるものも地産のものを積極的に購入する、エコ家電を買う、など小さな一歩から、とはいえすべての人が意識すれば確実に結果が出るそのひとつの力になれます
高い文化水準を持っているからこそ、想像力を働かせて選択すること、と試されます。
便利を求めれば必ずその傲慢の結果自然のバランスが崩れる。
豊かな生活を求めることが実は自分たちの首を絞めることになる。
今、何をしなければいけないのかを真剣に考えていかなければ、
数年後にこんなはずでは、と叫んでももう手遅れです。
映画をみれば、皆さんも何が大事なのか、ということを実感いただけるかと思います。
美しい映像を見ながら、自分たちの住む地球の美しさを実感し、また自分たちがしてきたことを冷静に見つめ、未来に向けて自分ができることを考えさせされる貴重な作品でした。(DVDが発売されるようですので、レンタルされるかと思います)