なかなかこの大我と小我、わかりにくく、わかっても実践するにはかなりの強い意志と客観的に自分を見る力が試されます。
私がよく話す例をお話させていただきますと・・・
あなたは親だとします。
かわいい子供を授かり、もうその子のためなら何でもしてあげたい、という気持ちです。学校に上がり、子供が算数が苦手なことを知り、授業で宿題の答え合わせなどをした時に「できない」と思われる子供をかわいそうと思い、いつも一緒に宿題をし、解き方や解答を教えてあげたとします。
そこには、
・みんなの前でできないと恥をかいてかわいそう。
・頭が悪いと思われたらかわいそう。
・親が一緒にやってあげないのか、ほったらかしているのかと思われるのも嫌。
などなどいろいろな思いがあることでしょう。
一緒に宿題をしてくれる親を悪いとは誰も思いませんし、自分でも親として「正しい」ことをしていると思のが普通でしょう。
けれどもそこには、自分の子ができないと思われたくない、一緒にやってあげたい、恥をかかせたくないという自分中心な気持ちがあるのです。
これがいわゆる小我です。
結果子供は、できないことは恥ずかしい、親と一緒でないとできない、できない自分はいい子でない、困ったらお母さんが助けてくれる、という考えが起らなくもありません。
では、大我とは、できないといって解かる努力をしないことはいけませんが、
まず、
・できないことは恥ずかしいことでないことではなく、できるようになればいいだけのこと。
・まずは自力で考えることが大事。けれどもそれでも解らないことは解かるまで人に聞き、教えてもらうこと。
・解からないと自分の状況を人に言えるようになること。
このことを教えてあげることが大事です。
そうすれば人と比べて自分を卑下することもなくなりますし、すべて自分で完璧にこなさなければいけないという無理もしなくなります。
また、親に教えてもらう=親がいないとできない、という心配もなくなります。
私がいなくなったら大変、ではなく私がいなくても生きていける子にすることが大我ですね。
今回は親子関係で話しましたが、これは友達、仕事、恋愛、すべてにおいて置き換えることができます。
なかなか人には情があるので、冷静に割り切るのは難しいときもあります。とはいえ大我の行動は必ずよい結果をもたらします。
一緒にがんばりましょう。