後悔は怠惰

ここ5年ほどでしょうか。
コミュニケーションツールなどの普及に比例して、自分の本当の気持ちを自分の言葉できちんと伝えることが恥ずかしかったり苦手だったり面倒くさい、または強がって本当の気持ちとはまるで違うことを言ってしまった、ということから起きる人とのトラブルやすれ違いが増え
「あの時こうしておけば、
自分の想いをきちんと言葉にして伝えておけば、あんなこと言うつもりじゃなかったのに・・・」
という悩みや、自身の行動について正しかったのかどうか、ということを相談されることが多くなりました。

私個人としては、思わしくないことが起きたとき、反省(同じ轍を踏まずに次に活かすためにも原因を理性的に分析する)はするけど後悔(成長がなく実践しない言い訳、感情的で怠惰であると考えています)はしない生き方を心がけています。
というのも、まだスピリチュアリズムを学ぶ以前、私が18歳の時に読んだ小説の中で、
母親の仕事はもちろん日々の生活にまで献身的に世話をしてくれていた男性に対して「どうしようもない馬鹿」とひどい態度を取ってきた少女が、その彼が不慮の事故で亡くなった後、自分は今まで彼に「ひどいことをした」といって自分の言動を後悔して悩んでいた時に、

「人というものはあっけなく死んでしまうものだ。人の生命というのは君が考えているよりずっと脆いものなんだ。だから人は悔いの残らないように人と接するべきなんだ。公平に、できることなら誠実に。そういう努力をしないで、人が死んで簡単に泣いて後悔したりするような人間を僕は好まない。個人的に」
村上春樹 
「ダンス・ダンス・ダンス」

ずっとこの部分が私の中では重要なものとして残っていたことがあります。
それ以来、常に今日が最後だったとしても悔いのないようにと、伝えるべきこと話すべきことは必ず言葉にして伝える(もちろん理性と愛をもって発言しないと、あんなこと言わなければよかった、という後悔をする羽目になります)ことを心がけています。

こういったことを分析していくと、生死の問題だけでなく、良きことも悪しきことも自分の「思い、言葉、行動」が導き出した結果であることが見えてきます。
「あの時こうしておけば、ああしておけば」と過去を振り返り嘆くのではなく、「次はこうしよう、ああしよう」と未来を見据えて経験を活かす。理性を持って伝えるべきことを自分の言葉でコミュニケーションを取る、ここを手抜きしないことが後悔しない生き方への第一歩です。

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