「No man is an island」
私がこの言葉を耳にしたのはある映画のセリフで、なぜに「誰も島じゃない??」と意味が分からずに調べたことが発端でした。
英語に堪能な方はもちろんご存知かと思いますが、イギリスの詩人ジョン・ダンの詩の一節で、「人は一人では生きていけない」「人は持ちつもたれつ」という意味合いになるそうです。(詩的表現ですね〜)
人はなぜひとりでは生きていけないかというと、生まれてくるときに魂のふるさとから「個」として肉体という乗り物に乗って生まれてきたがために、
否応なしに孤独というものを感じるようになり、そのためどこかに帰属したい、という気持ちが起きるからです。
だからこそ、成長に応じて『家族→友達→パートナー』など、どこかに帰属したくなる、つまり人とのかかわりを持ちたくなるということになります。
それが自分を分かってほしい、大切に思ってほしい、愛してほしい、という気持ちになる訳ですね。
愛されることばかりを求める気持ちは、裏を返せば自分だけを大事に思う気持ちから抜け出していない証拠。
その結果、波長として同じように愛されることばかりを求める人と出会うことになり、
自分のことをわかってくれない、必要としてくれない、だれも愛してくれない、どうせ私なんていい出会いがないんだ、と孤独という気持ちに飲み込まれてしまうわけです。
大我の愛に目覚めることで、自分も他者も受け入れ、裁くことなく、すべての経験の意味を理性で分析していくことで、すべてが感謝にかわります。
勿論これはたやすいことではありませんが、孤独の辛さ、苦しさから解放される唯一の方法です。
孤独な者同士が集まって一緒にいても結局は独りが怖いだけで、その怖さから逃げたいから相手を利用する、という互いに自分を一番かわいいと思う気持ちから卒業できていないので、そばにいるのに、心が通わず苦しい、寂しいなどということになります。
愛されたいのなら、自分のことよりも相手を大事に思う気持ちになっている自分がいるかどうかがポイントです。
それは相手の望みをすべて叶えてあげる、というような操り人形になることではなく、時には相手にとって耳の痛いことであっても本当に相手に必要なのであればいうことも、
自分が嫌われるかもしれないという自分だけを大事に思う小我から、本当に相手のためなら恨まれても本望と思える大我、相手を大事に思える気持ちがあるかどうか、ここが大事なわけです。
この気持ちがない限り、恋愛だけでなく、すべての人間関係が殺伐とした利害関係だけになってしまったり、だれも信用できなかったり、と苦しくなってしまいます。
現世で自分の身の丈以上の苦難は起こりません。
人はひとりでは生きれないからこそ、勇気を出して人を愛しましょう。
その先に、本当の幸せが必ず待っています。
ロスアンジェルス在住の大湾節子です。
知恵おくれとレッテルを貼られ、一生ジャニターの仕事で終わった、アウトサイダーアーティストのヘンリーダーガー Henry Dargerのドキメンタリー映画を紹介しています。
この作品を作ったユー監督が、上の言葉を引用しています。
調べている間に、読みがいのある、あなたのブログに辿り着きました。
『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』
“In the Realms of the Unreal - The Mystery of Henry Darger”
と題して、私のブログ『幻の旅路』で紹介しています。
近日中に掲載する予定です。
お時間がございましたら、ご覧下さい。