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  • 2021.08.18 Wednesday
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”今の自分”で幸せになる方法

新しい年も2月中旬。あっという間に時間だけ過ぎてしまって、
「自分はこれからどうしていきたいのだろうか・・・」と思ったり、
あまりの忙しさにゆっくり考える時間もなかったり、
なんとなく今の自分や将来に違和感や焦りを感じつつも具体的な行動は起こしていない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな時、充実した毎日を送るために「どこにポイントを置いて、どう自分を分析していけばいいのか」というヒントが満載の、

パーソナルクオリティーコンサルタントの里岡美津奈さんの最新著書
3%の女性しか知らない 幸せな女(ひと)の働き方
をお勧めいたします。
(私のブログでは処女作からご紹介させていただいておりますので、すでにお読みの方も多いかと思います。)

中でも、
「見えないゴールに向かっている限り、幸福感がないままつまらない人生を送ってしまうことに気づく大切さ」

「こうあるべきと自分の完成形にこだわらない中庸の心がけ」

「想像力の大切さ」

「内面の磨き方」

「感情の波のない自分になるための生活習慣」

「自分の気持ちをベストな状態に保つ方法」

「人との心地よい距離の取り方」

等々、私もいつも皆さんにお話しているように
「自分が変わることで自分を取り巻く世界が変わる」
ということを実例を交えてとてもわかりやすく、すぐに実践できるように紹介されています。

すべての人にその人にしかない素晴らしい才能があります。
輝いている人を羨むのではなく、自らが輝いていける毎日のためにも是非お手にとってみてはいかがでしょうか。

察するだけでなく伝えること。

前回は、“自分の気持ちを相手に伝えることが苦手なので、伝えようとがんばるより察してほしい”という気持ちが先立ち、コミュニケーションがままならなくなることに触れました。多くの日本人は察することはできても、自分の気持ちや考えをアピールすることが苦手な方がまだ多いようです。

「自己主張しすぎでは」
「嫌われるのでは」
「相手の気分を損ねるのでは」
「だったら何も言わないほうがいい」
と、自分がはっきりしないばかりに「こんなはずでは」となりがちです。

自分の気持ちをわかりやすく伝えることは、自分のためではなく相手のため。
よりよい関係を人と築くために必要不可欠です。私がいつもお伝えしている、「赤味噌白味噌の法則」ですね(笑)

いかに人とよい距離や関係を保ちつつ、相手も自分も同じように尊重できるか。理屈でわかっていてもなかなか実践が難しいと多くの方がおっしゃいますが、ご安心ください!!

里岡美津奈さんの最新刊、「伝説CAの心に響いた 超一流のさりげないひと言」。ここに会話の心構えや伝える力の磨き方、その実践例が惜しみなく挙げられています。

中でもシーン別の
「ひと味違う!気くばり会話術」
「言いにくことを上手に伝える方法」
など、だれでにもすぐ実践できるように、聞き方、頼み方、応え方の技術を分かりやすく説明されています。

自分の気持ちが伝えられず、いつももどかしい思いや苦しい思いをしている方だけでなく、ご自身の会話に磨きをかけたい方も是非ご一読いただきたい著書です。

ファーストクラス

今日は立春。
気持ちも新たにこれからの一年もなりたい自分になるべく輝いていきたい、そんな男性にも女性にも役立つ里岡美津奈さんの新刊「ファーストクラスのすごい成功習慣」既にお読みになった方も多いかと思います。

今回帯にも書かれている通り、仕事にプライベートに役立つヒントが実体験に基づき、紹介されています。

「頑張っているのになかなか思うようにいかない」
「そもそも何を頑張ったらいいのかわからない」

こういった良くある悩みも、この本を読めば自分のどこに問題があったのかが客観的な視点から分りやすくケースに沿って書かれているので読み進めるうちに見えてきます。

自分が上司になってもまた部下であってもどのように考え、動くことが大事なのか、
気の利く上司、部下とは、を具体的に何を、どう心がけていけばいいのかがチーフパーサーという立場にいた美津奈さんだかからこそ見えてくる独自の視点から分りやすく書かれています。

その他にも会話や人との距離の取り方、生活習慣、こだわりに至るまで、人間力を持った大人としてこうありたい、という習慣が紹介されています。
個人的には、『ファーストクラスの「できる人」の習慣』の箇所はすぐにでも多くの人に活用していただきたいです。

基本的なことでありつつもなかなか自分で見落としがちな「気付き」を本書から得て、常に成長し続けて行きたいですね。

※我が家のマロンブランも「おすすめ」と言っています♪

後悔は怠惰

ここ5年ほどでしょうか。
コミュニケーションツールなどの普及に比例して、自分の本当の気持ちを自分の言葉できちんと伝えることが恥ずかしかったり苦手だったり面倒くさい、または強がって本当の気持ちとはまるで違うことを言ってしまった、ということから起きる人とのトラブルやすれ違いが増え
「あの時こうしておけば、
自分の想いをきちんと言葉にして伝えておけば、あんなこと言うつもりじゃなかったのに・・・」
という悩みや、自身の行動について正しかったのかどうか、ということを相談されることが多くなりました。

私個人としては、思わしくないことが起きたとき、反省(同じ轍を踏まずに次に活かすためにも原因を理性的に分析する)はするけど後悔(成長がなく実践しない言い訳、感情的で怠惰であると考えています)はしない生き方を心がけています。
というのも、まだスピリチュアリズムを学ぶ以前、私が18歳の時に読んだ小説の中で、
母親の仕事はもちろん日々の生活にまで献身的に世話をしてくれていた男性に対して「どうしようもない馬鹿」とひどい態度を取ってきた少女が、その彼が不慮の事故で亡くなった後、自分は今まで彼に「ひどいことをした」といって自分の言動を後悔して悩んでいた時に、

「人というものはあっけなく死んでしまうものだ。人の生命というのは君が考えているよりずっと脆いものなんだ。だから人は悔いの残らないように人と接するべきなんだ。公平に、できることなら誠実に。そういう努力をしないで、人が死んで簡単に泣いて後悔したりするような人間を僕は好まない。個人的に」
村上春樹 
「ダンス・ダンス・ダンス」

ずっとこの部分が私の中では重要なものとして残っていたことがあります。
それ以来、常に今日が最後だったとしても悔いのないようにと、伝えるべきこと話すべきことは必ず言葉にして伝える(もちろん理性と愛をもって発言しないと、あんなこと言わなければよかった、という後悔をする羽目になります)ことを心がけています。

こういったことを分析していくと、生死の問題だけでなく、良きことも悪しきことも自分の「思い、言葉、行動」が導き出した結果であることが見えてきます。
「あの時こうしておけば、ああしておけば」と過去を振り返り嘆くのではなく、「次はこうしよう、ああしよう」と未来を見据えて経験を活かす。理性を持って伝えるべきことを自分の言葉でコミュニケーションを取る、ここを手抜きしないことが後悔しない生き方への第一歩です。

さじ加減


パーソナルクオリティーコンサルタントの里岡美津奈さんの最新著書
超一流 おもてなしの心・技・体

夏休み後でなかなか本調子になれないこんな時期だからこそ、
改めて自分を見直すきっかけになり、自分の好きな自分へ向かう道しるべになる頼もしい一冊です。

里岡さんとお逢いするといつも、相手に気を使わせないなんて気の利く方なのだろう、
と何とも言えない心地よさを実感します。
本当にいつ、どこでも、誰に対してもことば、行動に一切ムラがありません。
けれども何の努力もなしにこういった対応ができるわけでなく、本書にあるようにつねにベストな状態を維持できる自分になるために何に如何こだわり、どこに重きを置いて考え、行動すればいいのか正に心・技・体の使い方、付き合い方が余すことなく興味深いエピソードと共に分りやすく紹介されています。

なかでも、基本は接遇ですが、なにごともやりすぎない、足し算と引き算の絶妙なバランスについては学ぶところが多く、この絶妙なさじ加減があの「心地よさ」につながるのだと実感しました。
私も好きなハリウッドセレブ(女優さん)との出会いのエピソードなども、正に波長の法則で、読んでいてワクワクします。

今回は新書なので、携帯にもとっても便利。
いつもバッグに忍ばせて、付け焼刃でなく、ほんもののなりたい自分になるための努力をしていきたいですね。
うさぎは繁栄の象徴と言われていますが、ひとりでも多くの方にお読みいただき、
外見の美しさはもとより、心の美しさ、人に対する涙目の感情ではなく、
理性でもって思いやり深いぶれない軸と人間力を持った、そんな素敵な人がどんどん増えて、もっと素敵な世の中になっていってほしい気持ちを込めて我が家のうさぎと一緒にご紹介させていただきました。

いつもうまくいく秘訣

里岡美津奈さんの新刊
いつもうまくいく人の感情の整理術』「自分が今いる場所を心地よくする」……すべてはここから始まります
を早速読ませていただきました。
題名の通り、

感情のコントロール法、
平常心の保ち方、
対人関係を良好にする方法、
そして自分の活かし方、

と、順を追って感情の整理方法が実体験に基づいたエピソードを例に分かりやすく説明されていて、自律することの大切さや妄想ではなく想像力を持つために自分が常に意識して行動することでもっと心地よく安定した自分になれるヒントが盛りだくさんです。

私もカウンセリングの際にいつも言っていますが、感情と感性、似ているようで字を見ればわかりますが心が青いのが感情。心が生きるのが感性。
なので感情で物事を捉えて行動してしまうと、思い込みや妄想に走ってしまったり、熟考せずにしたことをあとあと後悔することが多くなります。
やはり感性、想像力を駆使することで理性で物事を捉えることができるようになり、その先に「いつもうまくいく」という結果がついてきますね。

人は誰でも感情に流されやすく、コントロールすることは決して楽ではありませんが、大変だからこそコントロールのし甲斐があり、できる人とできない人では差が大きく開き、感情の整理が(理性で判断できた)できたからこそ、軸のぶれない自律した自分になることができますね。

自分の思い癖や行動と照らしあわせて自身の感情の整理に役立つ著書です。

一流になれる人、なれない人

里岡美津奈さんの4冊目の著書、「伝説のトップCAが明かす一流になれる人、なれない人の見分け方」が1/9に発刊されました。

今回は男性向けに、ということで書かれたとのことですが、女性ももちろん、またビジネスシーンだけではなく人としてどう想像力を働かせ、行動すべきかということを美津奈さんの実体験に基づくエピソードを交えつつ、具体的、かつ実践しやすく書かれていらっしゃいます。

本の最後に、
『私は、一流とは「本物」と言い換えられるのではないかと思っています。』
と書かれているように、どのカテゴリにおいても本物と言われる人は物事をどう考え、行動しているのか、日々の努力と実践によって自分のものにできて初めて、本当の満足感や達成感が味わえるのだということをこの本との出会いによって自分のたましいの栄養として視野を広めていただけると、これからの未来も明るくなりそうですね。
すでに増刷決定とのこと。
多くの方が目にすることで軸のぶれない自律した大人が増えることを期待したいですね。

人と運を引き寄せる

春は新しいお仕事や人間関係の始まりが多い季節。
そんな大切なスタートの際にみなさまに是非お読みいただきたい、里岡美津奈さんの新刊、誰からも好かれる女の人と運を引き寄せる習慣、をご紹介いたします。
増刷も決まり、既にお読みになった方も多いのではないでしょうか。
また、先日催されたセミナーも大盛況のご様子でした。

前著書「また会いたい!」と言われる女(ひと)の気くばりのルールからさらにパワーアップして、美津奈さんが実践されてきた、なりたい自分を実現するためのメソッドが誰にでも分かりやすく、即実践できるように丁寧に紹介されています。

また、ご自身の闘病生活にも触れ、私もよく皆様にお伝えしていますが、順風満帆が幸せなのではなく、ままならないことの意味を分析し、自分自身を成長させるために起ったことであったのだということを受け入れ、その経験を活かしていく姿勢に、多くの方が勇気づけられることと思います。

仕事も生活も良好な人間関係が成り立ってこそ、最良の結果が出せるもの。だからこそ誰かが心地いい環境を作ってくれることを待っているのではなく、自分が作り上げること。
そのためには常に自分を俯瞰で見て、人格の向上を心がけ、バランスよく行動することの大切さが書かれています。

本文中の30の習慣を自分に照らし合わせることで、「出来ない」のではなく「やらない自分」「気づかなかった自分」から卒業して、なりたい自分になるための第一歩を踏み出しましょう。
自分が変わることで世界が変わります。

「また会いたい!」と言われる女性になるには

昨今、さまざまな自己啓発本が出版されていますが、これほど「気くばり」に対して細部にわたり的確かつ論理的で、小手先の方法論ではなく、自分のものの考え方、生き方さえも何ランクもアップできるような本はお目にかかったことがありません。

また、何よりも著者ご自身がこの内容をすべて実践されてらして、正に「また会いたい」と出会った人すべてが思うような素敵な女性なのです。

では、その本は・・・
皇室の方々をはじめ諸外国の首相などVIPが搭乗される際にANAのトップCA(特別機担当乗務員)としてご活躍され、2010年の退職後もご著書の帯にもある通り「ほんもののおもてなし」を伝えるべく、多方面にわたりコンサルティングのお仕事をされていらっしゃる里岡美津奈さんの
「また会いたい!」と言われる女(ひと)の気くばりのルールです。
 ▼
本屋さんで平置きされ、売上ランキングもトップなので目にされた方も多いのではないでしょうか。
(※多くの方に求められ発売わずか1ヵ月にして第4版です!)

先日こちらのブログでも「誰もができることを誰にもできないくらい繰り返すこと」が本物の証、ということに触れましたが、こちらの本の中でも「小さなことこそ、丁寧に。当たり前のことこそ、こつこつと」という項目があるほど。
どこをとっても「簡単にできます」「あなたもすぐにこうなれます」というような安っぽいフレーズはひとつとして見当たらず、常を自分を厳しく客観視し、バランスを考え、発言、行動を熟考し、プロとして一人前になるための心構え、実践方法等、ご自身の貴重な経験をもとに培ってきた「ルール」を惜しみなく紹介されています。

「おもてなし」と言っても、「気くばりとは、心を添えることであり、相手の立場で考え、配慮しながら行動すること。」と本文にもある通り、人間関係です。
仕事や人間関係で何かうまくいかないな、と悩んだとき、どこかに必ず答えが見つかる手元に常に置いておきたい一冊です。
実践した暁にはみなさん素敵な女性になっていること間違いなしです。

まあ、美津奈さんをご存知の方はみなさんそう思ってらっしゃいますよね(笑)

七夕のおはなし

今日は七夕です。
あいにくの雨模様ですが、織姫と彦星の逢瀬を思い、みなさん何となくとロマンティックな気持ちになれた一日だったのではないでしょうか。

みなさんも空の色や風の香、音楽などに季節を感じることが多いかと思いますが、私はプラス小説があります。
それは太宰治の「作家の手帖」という作品です。
私がこの時期になると必ず思い出し、読むたびに改めて感動する素晴らしいもので、以前にもご紹介したことがあります。
この作品、正に今の日本に必要な心を表しているように思えます。
本来の良さを失わないよう、そのままご紹介いたします。
きっとあなたの「神我」に触れることでしょう。

ことしの七夕は、例年になく心にしみた。
七夕は女の子のお祭である。女の子が、織機のわざをはじめ、お針など、すべて手芸に巧みになるように織女星にお祈りをする宵である。
支那に於いては棹の端に五色の糸をかけてお祭りをするのだそうであるが、日本では、藪から切って来たばかりの青い葉のついた竹に五色の紙を吊り下げて、それを門口に立てるのである。竹の小枝に結びつけられてある色紙には、女の子の秘めたお祈りの言葉が、たどたどしい文字で書きしたためられていることもある。
七、八年も昔の事であるが、私は上州の谷川温泉へ行き、その頃いろいろ苦しい事があって、その山上の温泉にもいたたまらず、山の麓の水上町へぼんやり歩いて降りて来て、橋を渡って町へはいると、町は七夕、赤、黄、緑の色紙が、竹の葉蔭にそよいでいて、ああ、みんなつつましく生きていると、一瞬、私も、よみがえった思いをした。
あの七夕は、いまでも色濃く、あざやかに覚えているが、それから数年、私は七夕の、あの竹の飾りを見ない。いやいや、毎年、見ているのであろうが、私の心にしみた事は無かった。それが、どういうわけか、ことしは三鷹の町のところどころに立てられてある七夕の竹の飾りが、むしょうに眼にしみて仕方がなかった。それで、七夕とは一体、どういう意味のお祭りなのか更にくわしく知りたくさえなって来て、二つ三つの辞書をひいて調べてみた。けれども、どの辞書にも、「手工の巧みならん事を祈るお祭り」という事だけしか出ていなかった。これだけでは、私には不足なのだ。もう一つ、もっと大事な意味があったように、私は子供の頃から聞かされていた。この夜は、牽牛星と織女星が、一年にいちどの逢う瀬をたのしむ夜だった筈ではないか。私は、子供の頃には、あの竹に色紙をつるしたお飾りも、牽牛織女のお二人に対してその夜のおよろこびを申し上げるしるしではなかろうかとさえ思っていたものである。
牽牛織女のおめでたを、下界で慶祝するお祭りであろうと思っていたのだが、それが後になって、女の子が、お習字やお針が上手になるようにお祈りする夜なので、あの竹のお飾りも、そのお願いのためのお供えであるという事を聞かされて、変な気がした。
女の子って、実に抜け目が無く、自分の事ばかり考えて、ちゃっかりしているものだと思った。織女さまのおよろこびに附け込んで、自分たちの願いをきいてもらおうと計画するなど、まことに実利的で、ずるいと思った。だいいち、それでは織女星に気の毒である。一年にいちどの逢う瀬をたのしもうとしている夜に、下界からわいわい陳情が殺到しては、せっかくの一夜も、めちゃ苦茶になってしまうだろうに。けれども、織女星も、その夜はご自分にも、よい事のある一夜なのだから、仕方なく下界の女の子たちの願いを聞きいれてやらざるを得ないだろう。
女の子たちは、そんな織女星の弱味に附け込んで遠慮会釈もなく、どしどし願いを申し出るのだ。ああ、女は、幼少にして既にこのように厚かましい。けれども、男の子は、そんな事はしない。織女が、少からずはにかんでいる夜に、慾張った願いなどするものではないと、ちゃんと礼節を心得ている。現に私などは、幼少の頃から、七夕の夜には空を見上げる事をさえ遠慮していた。そうして、どうか風雨のさわりもなく、たのしく一夜をお過しなさるようにと、小さい胸の中で念じていたものだ。恋人同志が一年にいちど相逢う姿を、遠目鏡などで眺めるのは、実に失礼な、また露骨な下品な態度だと思っていた。とても恥ずかしくて、望見出来るものではない。
 そんな事を考えながら七夕の町を歩いていたら、ふいとこんな小説を書きたくなった。毎年いちど七夕の夜にだけ逢おうという約束をしている下界の恋人同志の事を書いてみたらどうだろう。或いは何かつらい事情があって、別居している夫婦でもよい。その夜は女の家の門口に、あの色紙の結びつけられた竹のお飾りが立てられている。
 いろいろ小説の構想をしているうちに、それも馬鹿らしくなって来て、そんな甘ったるい小説なんか書くよりは、いっそ自分でそれを実行したらどうだろうという怪しい空想が起って来た。今夜これから誰か女のひとのところへ遊びに行き、知らん振りして帰って来る。そうして、来年の七夕にまたふらりと遊びに行き、やっぱり知らん振りして帰って来る。そうして、五、六年もそれを続けて、それからはじめて女に打ち明ける。毎年、僕の来る夜は、どんな夜だか知っていますか、七夕です、と笑いながら教えてやると、私も案外いい男に見えるかも知れない。今夜これから、と眼つきを変えてうなずいてはみたが、さて、どこといって行くところは無いのである。私は女ぎらいだから、知っている女は一人も無い。いやこれは逆かも知れない。知っている女が一人も無いから、女ぎらいなのかも知れないが、とにかく、心あたりの女性が一人も無かったというのだけは事実であった。私は苦笑した。お蕎麦屋の門口にれいの竹のお飾りが立っている。色紙に何か文字が見えた。私は立ちどまって読んだ。たどたどしい幼女の筆蹟である。
 オ星サマ。日本ノ国ヲオ守リ下サイ。
 大君ニ、マコトササゲテ、ツカエマス。
 はっとした。いまの女の子たちは、この七夕祭に、決して自分勝手のわがままな祈願をしているのではない。清純な祈りであると思った。私は、なんどもなんども色紙の文字を読みかえした。すぐに立ち去る事は出来なかった。この祈願、かならず織女星にとどくと思った。祈りは、つつましいほどよい。


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